
DeFi 組織 YAM は、5 月 21 日に X で投稿し、按分配分法に基づく計算では、Ethena の USDe が約 44 億ドルの担保資金のうち、約 13.3 億ドルが「自己貸付」に当たるとしている。つまり Ethena は、各 DeFi の貸し借りプールにおける流動性持分を通じて、間接的に USDe または sUSDe を担保としている借り手へ資金を提供している。
YAM 計算結果:按分配分法の3つの主要な数値
YAM が投稿で示した計算結果によると:
Ethena の自己貸付の推計値:約 13.3 億ドル(約 44 億ドルの総担保資金のうち約 30%)
Ethena 資産を担保とする借入総額:約 16.7 億ドル
按分配分とのギャップ:約 3.36 億ドル
YAM は、Ethena が各貸し借りプールの唯一の貸し手ではないため、全額を計上するのではなく、按分配分を採用したと強調している。具体例で説明すると、ある貸し借りプールが USDe または sUSDe を担保に 5.56 億ドルを借り入れており、Ethena が流動性の 47.4% を提供している場合、YAM はそのうち約 2.63 億ドルが Ethena が資金提供した「自己貸付」によるものだと推計している。YAM は、これらの数値はいずれも推計であり、投稿時点で Ethena 公式はこの声明に対する正式な回答をしていないとしている。
Ethena の準備金構造:5 月 20 日時点のダッシュボード公開データ
Ethena の透明性ダッシュボードが 5 月 20 日時点で示すデータによれば、DeFi の貸し借りは支える資産の 47.7%(約 20 億ドル)を占め、流動性のある安定暗号資産が 52.7% を占めている。機関投資家向けの貸し出しおよび暗号資産と基準金利(暗号担保)のスプレッドに基づくエクスポージャーは、準備金のごく一部にとどまる。Ethena のサポート率は 101.55% で、総サポート資金と準備金の合計は約 45.1 億ドル、USDe の供給量は約 44.5 億ドル、トークンは現在 1 ドルのペッグ価格近辺で取引されている。sUSDe の年率利回りは約 4%、平均資金調達率は約 6.8% で、Ethena が暗号資産の未決済の総建玉に占める比率は 0.05% だという。Ethena のダッシュボードは、Chainlink、Chaos Labs、LlamaRisk、Copper.co、Kraken、Anchorage Digital などの機関との統合と認証が完了していることを確認している。
ステーブルコイン市場:時価総額が 3,000 億ドル超え、ただし純成長は 9 億ドルのみ
BlockchainReporter のデータによると、直近 1 か月でステーブルコイン市場の名目規模は 3,000 億ドルを超えた。一方で USDT は 50 億ドル以上増加したにもかかわらず、USDC、USDe、PYUSD の合計時価総額は 42 億ドル減少しており、全体の純成長は 9 億ドルにとどまる(+0.3%)。USDe の供給量は過去 1 か月で 28% 下落し、年初来の下落幅は 34% 近くに達している。主因として、永続先物の資金調達金利の圧縮が USDe 保有者の利回りを大きく押し下げ、預金者の資金が流出したことが挙げられる。同期間に PYUSD は 13% 下落した。USDT の増加 50 億ドルと、他のステーブルコインの流出 42 億ドルとの対応関係は非常に高く、足元の名目成長は、新たな資本流入というよりも資金がステーブルコイン間で回り替わっていることを示している。
よくある質問
YAM が指す「自己貸付」とは具体的にどのような行為?
YAM が定義する「自己貸付」とは、Ethena が DeFi の貸し借りプールに流動性提供者として出資し、これらの貸し借りプールが同時に USDe または sUSDe を担保に借り入れを行っているため、Ethena は自らの流動性持分を通じて、結果的に一部の借り手へ資金提供の出所となっている、というものだ。YAM は全額を計上するのではなく按分配分を採用しており、計算結果が推計であることも明確に述べている。
5 月 20 日時点で、Ethena の準備金のサポート率とペッグ状態はどうなっている?
Ethena のダッシュボード公開データによれば、5 月 20 日時点で USDe の準備金サポート率は 101.55% で、総サポート資金と準備金は約 45.1 億ドル、USDe の供給量は約 44.5 億ドル、トークンは 1 ドルのペッグ価格近辺で取引されている。ダッシュボードは償還メカニズムが正常に機能していることを確認している。
USDe の供給量が 28% 下落したことは、ペッグの仕組みに問題があることを意味する?
Ethena のダッシュボードに示される 101.55% のサポート率と、1 ドル付近での取引価格を踏まえると、現時点ではペッグの失敗に関する記録はない。供給量の縮小は、資金調達金利の圧縮環境下で保有者が資金を引き揚げた行動を反映している。Ethena は 5 月 20 日のデータで、償還の異常は報告していない。