JPX 日本取引所グループ傘下の日本証券決済会社(JSCC)とみずほフィナンシャルグループ、野村ホールディングス、Digital Assetが協力し、Cantonネットワークに基づくコンセプト実証(PoC)プロジェクトの開始を発表した。本計画は、日本国債(JGB)をデジタル担保として用いることの実現可能性を検証し、金融市場の資産流動性と管理効率を高めることを目的としている。
日本国債(JGB)をオンチェーンで移転することを検証
今回のプロジェクトの任務は、ブロックチェーン環境下で日本国債を移転し管理することの適応性を検査することである。技術チームは、「社債、株式等の振替に関する法律」と「金融商品取引法」の枠組みに基づき、複層レベルの口座管理体制において、分散型台帳技術によって権利移転と帳簿記録の更新をシームレスに完了できるかを検証する。このテストは技術面での試みであるだけでなく、デジタル化された操作が現行の法規に抵触しないことを特に重視している。日本の金融庁(JFSA)は2026年2月に、この計画を「支払イノベーション計画」(PIP)の支援対象に組み入れており、規制当局が金融テックの基盤インフラの高度化を強く重視していることが示されている。
Cantonのブロックチェーン基盤インフラを24時間365日運用できる可能性をテスト
本計画は、Digital Assetに対応するCantonのブロックチェーン基盤インフラを採用し、既存の金融システムと新技術を統合した後の性能を評価する。重点的なテストには、24時間365日運用を支援できる可能性、ならびに複雑な即時担保取引を処理できる能力が含まれる。従来の債券市場は営業時間や清算プロセスに制約があるため、デジタル化による管理を通じて、担保の保管および入れ替えに伴う管理上の負担を低減することを研究者は期待している。本施策は、金融機関と投資家の運営効率を高め、オートメーションされたプロセスによりコスト支出を削減することも狙いとしている。さらに、清算所、機関投資家、代理人などの各種の実体間における相互適用のユースケースについても審査が行われる。
日本、クロスボーダーの国債担保市場を探る
デジタル資産の国際市場での活用が加速する中、この新たな試みは、日本が新技術を取り入れて日本国債を世界的に高い認知を得た適格担保として確固たるものにしようとしていることを意味する。本コンセプト実証には、国内外の関係者によるクロスボーダー取引のシナリオが含まれる。Cantonは先に、2025年12月に米国の銀行およびフランスのソシエテ・ジェネラル銀行とともに、米国国債のトークン化担保のテストを完了している。加えて英国政府も2026年初めに、HSBCのOrionプラットフォームでデジタル・ギルト債の試験的導入を指定している。日本の参加は、世界の主要な債券市場がブロックチェーン基盤インフラへと一体的にアップグレードしていることを象徴し、新たな金融取引価値を生み出す。現時点では具体的な商業展開の時期はまだ確定していないものの、試験結果は、日本が今後内規を修正し機能を改善するうえでの重要な参照指標となる見通しである。管理コストを引き下げ、担保管理のきめ細かさを高めることで、国内外の機関投資家による日本国債のより広範な利用を促進することに役立つ。
この記事「日本がCantonネットワークの検証プロジェクトを開始し、国債をデジタル担保としてテスト」が最初に掲載されたのは「チェーンニュース ABMedia」。